Solana向けERPC「Subscription NFTs」発表。クリプト支払いUXをNFTで改善し、権利二次流通の実例を創出

Solana向けERPC「Subscription NFTs」発表。クリプト支払いUXをNFTで改善し、権利二次流通の実例を創出

2025.08.31
ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)とValidators DAOは、ERPCの新しい取り組みとして「Subscription NFTs」を発表いたします。

Subscription NFTsとは?

Subscription NFTs
Subscription NFTsは、暗号資産によるサブスクリプションの支払い体験と権利の扱い方を再設計する仕組みです。
利用権をNFTとして発行し、保有、譲渡や寄付、再販売を可能にすることで、従来のクリプトペイメント特有の手続き負担を軽減し、使わない権利は二次流通で流動化できます。Solanaの高速かつ低コストな基盤を活用し、開発者とユーザーの双方に実利をもたらします。

従来のクリプト支払いUXが抱える課題

暗号資産の送金はトランザクションごとに署名が必要で、自動引き落としを前提にしたモデルがそのまま適用できません。
多くのサービスがデポジットや前払残高などで回避してきましたが、実装や運用、法務のコストが嵩み、ユーザー体験も損なわれがちでした。
さらに、期日までに自分で送金する必要があるため、実質的にはクレジットカードの引き落としと同等であっても、心理的には「今は払いたくない」と感じやすく、将来使うか分からないのに先払いすることへの抵抗もあり、継続利用の障壁になっていました。

NFTで暗号資産の支払い体験をどう改善するか

Subscription NFTsでは、サブスクリプションの利用権そのものをNFTとして先に確保します。
支払いの繰り返しを前提にした設計から、権利という単位を手元に「ストック」する設計へと視点を切り替えます。
権利は必要なタイミングで行使でき、使わないと判断した場合は市場での換金可能性が担保されるため、前払いに伴うリスクや未使用の損失を相対的に小さくできます。購入のタイミングを柔軟に選べる点も、心理的ハードルの低減につながります。

権利の二次流通とブランド設計

利用権がNFTとして可搬化されることで、未使用や未消化のサブスクリプションは市場で循環し、需要に応じた価格発見が行われます。発行時にメーカー希望小売価格を引き上げなくても、市場側で適正価値が形成されるため、一次販売のシンプルさを保ちながら、利用者同士で権利が行き渡ります。
一方で、従来の二次流通は、転売だけが利益を得る構図になりがちで、ブランドやコミュニティに価値が戻らないことが課題でした。現実には、転売を全面禁止にしても需要の偏りは消えにくく、かといって一次価格を上げて需要差を吸収することもブランド体験を損ないます。結果として、値上がり分を転売者だけが取り込む不健全な状況が生まれやすいのが実情です。
権利のNFT化は、NFT取引に伴うマーケットプレイス手数料の分配設計によって、価値の一部をブランドや発行主体に還元する経路を用意できます。これにより、無秩序な価格釣り上げだけが得をする状況を抑えつつ、需要の強さに応じて二次価値がブランドとコミュニティへ循環します。オンチェーンでの透明な分配は、需要の可視化と供給計画の高度化にもつながり、持続的でバランスの取れた収益構造を後押しします。
このモデルは、RPCのようなインフラ権利に限らず、リゾート会員権やイベントチケット、旅行の利用権といった現実の権利にも拡張可能です。事情の変更で使えなくなった権利は市場で必要とする人へ移り、発行元には手数料を通じた価値還元が生まれるため、ユーザー体験とブランド設計の双方で合理性の高い二次流通を実装できます。

Validators DAOコミュニティでの先行ユースケース

Validators DAO公式Discordで実施中のBDLC NFTホドラー特典ガチャでは、RPC、gRPC、ShredsといったSolanaのサブスクリプション製品が当たりますが、当選してもユーザーによっては使い切れないケースがあります。
Subscription NFTsは、そうした「使わない権利」を必要とするユーザーへ二次流通で移すことを前提に設計されており、当選者にも取得者にも実益が生まれます。
まずはコミュニティ内で具体例を作り、直感的に理解できる形を示します。

RPC帯域を「ストック」する新発想

資産の価値は日々変動します。昨日の1 SOLが今日の1 SOLと同じ価値ではない状況が続く一方で、RPCアクセスはクリプトアプリの提供と利用に不可欠な基盤であり、継続的に必要です。
Subscription NFTsは、将来使うRPC帯域を安定的な資産として先に確保し、必要なときに確実に使えるようにしておく選択肢を提供します。利用者は需要期に向けた計画的な確保が可能になり、提供側は供給計画を立てやすくなります。

Epics DAOとオープンソースへの取り組み

ERPCの運用を支えるのは、オープンソースソフトウェアであるSLVです。そのルーツであるsolvを開発したのはEpics DAOであり、これに敬意を表し、条件に応じてEPCTの取り扱いレートを優遇します。SOL / USDC / EURCは為替レートに基づき、NFTミントに利用可能です。
オープンソースの成果がユーザー価値へと循環する設計を、引き続き重視していきます。

実装スケジュールと今後

実装は今秋に完了予定です。リリースが近づき次第、詳細をお知らせいたします。ぜひご期待ください。
いつもありがとうございます。
今後ともERPCおよびValidators DAOをよろしくお願いいたします。
※本リリースの内容は投資助言を目的としたものではありません。ご自身での調査と判断を推奨いたします。